家を濡らさない。乾かす。長く使う。私たちの家づくりの考え方

家の傷みは、雨や湿気が壁の中に溜まることから始まります。
見えない場所で起きる結露は、10年、20年後に、カビや木材の劣化として現れてきます。
だから私たちは、完成した直後の見た目よりも、住み続けたあとの状態を大切にしています。
壁の中まで考えた家づくり

私たちの家づくりでは、壁の中を次のように考えています。
- 室内側は、すき間をつくらず空気の動きを止める
- 壁の中では、湿気を一時的に受け止める
- 外側へ向かって、湿気をしっかり逃がす
湿気を閉じ込めず、自然に乾いていく。
人が呼吸するように、家も呼吸できる壁を目指しています。
深い軒が、家を長持ちさせます
屋根の軒を深く取ることも、私たちが大切にしている考え方です。
軒を深くすることで、
- 外壁が雨に濡れにくくなる
- 夏の強い日差しをやわらかく遮れる
- 外壁や窓まわりが傷みにくくなる
「そもそも濡らさない」ことが、家を長持ちさせるための基本だと考えています。
木の家は、建てたあとも環境に貢献します

木材は、成長する過程で空気中のCO₂を取り込み、
炭素として内部に蓄えたまま利用されます。
その木材を住宅として使い、長く住み続けることは、
- 炭素を建物の中に長期間固定すること
- 建て替えや廃棄を減らすこと
につながります。
家を長く使うこと自体が、環境への配慮になる。
私たちは、そう考えています。
数字より、住んだあとの安心を
断熱性能や等級といった数字も大切ですが、
それだけでは家の本当の価値は決まりません。
完成後には見えなくなる部分まで丁寧につくり、
時間が経つほど安心できる家を目指しています。
おわりに
この家の良さは、住み始めてすぐではなく、
10年、20年と暮らした先で、静かに実感できるものだと思っています。


